(Push Album) Algernon Cadwallader/ Parrot Flies (2011)



Rate: 9.6/10.0
Genre: Post Rock/Indie/Emo
For Fans of: Cap'n Jazz, Ghosts And Vodka, Empire! Empire!
Country: Pennsylvania, US.
Label: Hot Green.
Official: Facebook

1. Spring Leaks
2. Pitfall
3. Preservatives
4. Parrot Flies
5. If It Kills Me
6. Glenwood Ave.
7. Uniform
8. Sad
9. Chewed Up And Spit Out (In A Bowl)
10. Loose Cannons
11. Cruisin'

Pitfall


開いた口がふさがらない出来って正にこの作品のことですよね。ヘナヘナなヴォーカル、頼りなくも美しいギターフレーズ、それを支えるしっかりしたベース、そしてテクニカルなドラム・・・それらが同時に演奏するとこんなにもガチャガチャでグチャグチャで、それでいて整合性のある曲として成立しているのが凄い。
ペンシルバニアの3ピースポストロック/エモバンド、Algernon Cadwalladerの2ndフルアルバムをれぶー。超名作。

Cap'n Jazzのキンセラ兄弟が鳴らしてた、ヘナヘナヴォーカル+ヘロヘロでピロピロしてるギター+トリッキーでエクスペリメンタルな展開のインディー/ポストロックサウンドをキンセラコアと言うようになった(確かに"Core"というだけあって激しめのサウンドですよね)・・・と僕は思っているのですが、まぁそのキンセラコアの代表格バンドとしてこのAlgernon Cadwalladerを挙げれると思うんですよね。


If It Kills Me


でもこのバンドはCap'n Jazzよりも更に綺麗でアンビエントに思えるし、Ghosts and Vodka、American Football、Joan Of Arc、Owenなんかよりも激しい気がする。そこら辺のキンセラ兄弟の一連のバンド全ての様々な要素を吸収し、リスペクトしつつ、自分たちなりのサウンドを出そうとしている感じがします。キンセラコアだけでなく他の90'sエモの素晴らしいバンドたちの影響も勿論吸収して。
まぁこのバンドだけでなく、現在の90'sエモ・リバイバル的なムーブメント(どれだけの盛り上がりか分からないけれど、少なくとも良いバンドがたくさん出ていると思う)のバンドに言えることだけれど、そこら辺の影響を消化して、自分たちなりにサウンドに昇華するのが凄く巧い。
それによってオリジナリティが消えたりするバンドもあるけれど、90'sエモが好きな人にとっては凄くツボを付く音だったりするし、何よりオリジナルバンドにありがちな尖った部分の角が取れて聴きやすくなっていることが多かったりもする。それが良いか悪いか感じるのは正に聴き手次第だけれど。

ただこのバンドは、その中でもキンセラコアの影響をモロに受けているって感じのサウンドを出しながらも、オリジナリティを出そうとしているし、僕は出ていると思う。
僕が彼らのサウンドを聴いて、少なくともこれ程衝撃的だった出会いも無かったし。このバンドは違うぞ!と思わせる"何か"を持っていました。それが何なのか今もわからないけれど、そういう初めて聞く人の心に引っかけさせるサウンドを鳴らせるバンドはそうは居ないと思います。

Uniform


基本的にはアルバムにはこの上記の3曲のようなテクニカルで軽快、切なく感情的な曲が続きます。ただそれを聴いていて飽きないのは、ひたすら聴き手をドキドキさせるような、フレーズ・展開・泣き叫びのようなメロディを放り込みまくってくるからだと思います。勿論しっとりとエモーショナルな感情が込み上げてくる展開もあるし、息をもつかせぬアルバムなんです。

パンクとは全然違う音楽性だけれど、同じくらい刺激的だし、同じくらい感情に訴えかけてくるものがあります。同じくらい曲が刹那的に生きている感じもして、それが何だか凄く眩しくて。
僕はポストロックは詳しくないけれど、このバンドは大好きだし、そういうサウンドを聴かない人にも聴いてもらいたい凄く素敵なアルバムです!激激PUSH盤です!!



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