All / Allroy For Prez (1988)



Rate: 9.8/10.0
Genre: Cruzian Pop Punk/Rock/
For Fans of: Big Drill Car, Chemical People, Dag Nasty.
Country: California, US.
Label: Cruz Records.
Official: http://all.tumblr.com/

1. Just Perfect
2. Skin Deep
3. Wrong Again
4. I Hate To Love
5. Wishing Well
6. Son-O-Qua
7. Postage
8. Daveage

Just Perfect


名盤。
この一言でレビューを終わらせたい程の作品。誰ですか、Dave時代のAllはあんまり好きじゃないとか言う人は!(泣)CDをセットし、プレイボタンを押したら最後、"Just Perfect"から"Daveage"までノンストップで駆け抜ける名曲の嵐!聴き終えたら、再びプレイボタンを押さずに入られないくらいあっという間に心地良い時間が過ぎてしまいます。

バンドの母体となっているDescendentsのボーカル"Milo Aukerman"が大学に通うため、その間ボーカルを新たに迎えて別バンドで活動していたのが、この"ALL"というバンド。そして新たに加入したそのボーカルが、DYSDag NastyDave Smalley(現Down By Law)。DYSは勿論、Dag Nastyなんて、Minor ThreatBrian Baker(現Bad Religion)が結成した人気バンド。Emocoreの走り…なんて言われていますが、確かにBrianのギターはメロディックで切ないですよね。Youth Crew的な"Circles"のギターの哀愁感はヤバ過ぎます。

Dag Nasty - Circles


話は逸れましたが、そんなエモーショナルなバンドにいたボーカリストなわけで、"Miloの居たDescendents"とはサウンド面で違ってくるわけです。個人的にALLの方が曲の振り幅も大きく、メンバーの遊びが多く見られるサウンドだと思います。
Stephen Egertonのギターも、よりエッヂが利いていて、ソロを決めたり、印象的なフレーズはDescendentsよりも多いかも?Karl Alvarezのベースも指板を駆けまわり、より変態的に。そしてBill Stevensonのドラムだけでなく、演奏するメンバー全体に言えるのが、弾けてるかのように跳ねたビートを刻んでいる感じがします。Allだからこう、Descendentsだからこういうコンセプトで…というサウンドの使い分けをしてるわけではないんでしょうし、たまたまそういう時期だっただけなんだと思います。だってDescendentsの"Everything Sucks(1996)"とALLの"Mass Nerder(1998)"の音はあまり変化を感じないですし。やっぱり新たに入るボーカルによって少しづつ影響しあっていったんでしょうかね?だからこそ、3人(4人?)ボーカルを迎えたALLの方が、Milo一筋のDescendentsよりも曲の振り幅を感じるんだと思います。

Skin Deep


ともかく、今作でのALLはDag NastyのDaveを迎えての作品。Dave時代のALLは、割りと人気曲の多いScott時代や、近年リリースという事で知名度もあるChad時代と比べて、やや話題にあがらないように感じますが、こう改めて聴くと本当に良い作品なんですよね。作品全体に漂う作品全体に漂うAlternativeな哀愁感にエモーショナルを感じます。Dave時代のこの空気感は結構唯一無二なんじゃないかと思ってます。そこら辺はやっぱりStraight Edge/Emocoreバンドを通ってきたDave Smalleyによる所もあるのかなと妄想。UKメロディックのバンドも大きく影響受けてそうですね。

とDaveを絶賛していますが、何だかんだ言って好きな曲はBill Stevenson作だったりする僕です。1曲めの"Just Perfect (Bill)"のイントロで悶絶しない人がいますか?いません。ドラムの入り方とかやば過ぎますよ。切れ味のあるザクザクと刻むStephenのギター…彼のギターの歪み具合が僕の理想です。しっかりと切ないメロディ展開を支えるのはKarlのベース。たまに高い音で印象的なフレーズかましてくるのも良いですよね。そしてBillの書く青臭い歌詞も良い!"Cause when I'm with you then everything's just perfect"とか痺れますよ。

I Hate To Love

そしてお次は"Skin Deep (Karl)"。"Just Perfect"と比べるとちょっとおちゃらけ感のある弾けたPop Punk!これぞCruz Recordsってサウンドですよね。追いかけるような"Just skin deep♪"ってコーラスがたまなら過ぎて、つい口ずさんじゃいます。
Dave作曲の"Wrong Again (Dave)"は疾走感溢れるエモーショナルメロディックナンバー。伸びやかなCHORUSパートが気持ち良いですね。ここでもKarlさんのベースが躍動しております。
"I Hate To Love (Karl)"は、切ないだけでなく、重く苦しく感じてしまう歌詞が印象的。最後の"I hate to love. It hurts too much"というフレーズがもう…メロディも切ないし…。でも大好きな曲。
USサーフロックテイストなメロディの"Wishing Well (Dave)"がきて、毎度お馴染み変態インストナンバー"Son-O-Qua (Stephen)"が続きます。Wishing Wellは、なんかコーラスもそうだしビーチボーイズがちらつく気がします。気のせいかしら。

Postage


そして名曲"Postage (Bill)"。All/Descendentsファンの多くが思うのが、「"~age"ってつけりゃいいってもんでもないだろ!(笑)」ではないでしょうか?ともかく"~age"と付く曲は、何となく名曲が多い気がします。age系は大抵Billが作曲しているような気がしますしね。そしてこのBillの書く曲の主人公は、恋愛面に於いてどうしようもない状況に置かれすぎでしょ…(泣)酒や薬に逃げる女の子だったり、すぐ嘘ついて他の男とくっついたり…まあ男の方にも問題があるんでしょうけれどね…それでも…うぅ(泣)Billの曲の歌詞は大体そんな感じ…なわけはないけど、多いですよね。

そして続いて"Daveage (Dave)"。でもこの曲はDave作曲。まあそれはそうですよねって曲名ですよね(笑)僕も"Tsukasage"なんて曲を作ってみようかしら…なんて与太話はさておき、Daveの作る曲は4人の中では一番ストレートなメロディックナンバーを書きますよね。それは後のDown By Lawや再加入後のDag Nastyとかでもそう感じます。そんなメロディック成分と、Cruz Records的捻くれPop Punk成分が上手いこと絡み合った素晴らしい曲になっていると思います。Dave作曲で一番好きな曲です。
まあこの作品以後、Daveはバンドを去ってしまうわけですが…。

Mary (from "Allroy's Revenge, 1989")


その直後、2代目ボーカリストScott Reynols加入後にリリースされた"Allroy's Revenge"がまたとんでもなく良い作品(超名曲"She's My Ex"や"Mary"収録)なだけに、Dave時代の印象が弱いのもしょうがないのかも?
とは言え、勿論僕みたいにDave時代も多く居るはずですので、もっとココら辺の楽曲が話題に上がって欲しいですね。でも一番好きなアルバムはDave時代じゃなくてScott時代のALLなんですけどね。

しかしこの曲数でこれだけ語ってしまったら、他のアルバム時に大変なことになってしまいそうで、今から戦々恐々としていますが、今月はALL強化月間って事で、ALL関連の作品をフィーチャーしていきたいと思っています。他にも素晴らしい作品、楽曲がたくさんありますからね!気になる方は是非チェックして頂ければと思います。



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現在、「貴方の選ぶALLのフェイバリットソングは?」という投票企画をやっています。投票方法は、下記リンクにて簡単な説明をチェックしてから投票したり、面倒だという人は当ブログの左カラム中部にある"Poll"という項目から直接投票が可能です。好きな曲に好きなだけチェックを入れて、投票ツール下部の[Vote]というボタンをクリックして頂ければ投票完了です。
選曲さえ終われば数秒で終わる作業ですので、お時間のある方や興味のある方は是非参加して頂けたらと思います。宜しくお願いします。
参照記事: (投票企画) Please Vote for Your Favorite All's Songs!!
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